家族から介護職へのクレームが発生したら

利用者本人からのクレームに加え、家族から介護職に対してクレームがくることもある。クレーム対応は、まず窓口担当者をつくることが大事だ。これは、対応を一本化することで、情報や対応にばらつきがでないようにするためだ。複数の介護職に家族がクレームを入れてきた場合には、まずは話をきいた上で、担当者に取り次いで担当者が家族の話を再度ききなおすことで、情報の一本化が図れる。また、クレームがきたからといって、すぐに介護事業所側に非があるように謝るのは避けることが大事だ。ただし、家族が施設やサービス内容に関して不満や不信に思っていることに対しては、非を認めるのがポイントである。その上で、詳細を確認し、早急に対応することを約束することが重要だ。何よりも、クレーム内容のしっかり、じっくりときく姿勢が大切である。

そして、クレーム内容を事業所内で確認する場合、悪者探しにならないように、介護職同士が気をつけなければならない。人はミスをするものであり、うっかりミスや知らず知らずにしてしまうミスもある。そのようなミスを、その都度糾弾していては、先に進むことが難しくなる。次は、同じミスをしないようにチームで建設的に考えることが大事だ。

さらに、どんなケースでも、クレームの原因となった事実について調べた内容は、詳細に家族に説明を行うことが大切である。施設側に非があるとわかればすぐに謝罪し、仮に家族側の勘違いだった場合でも、悪者扱いになるような表現をせずに、お互い笑顔で締めくくれるようにもっていくことが重要だ。